英国で欧州連合からの離脱の是非を問う
国民投票が6月23日に実施されますが
世論調査の結果、離脱・残留支持者が
拮抗しているというのが最近の状況の
様です。
YouGovの今月16&17日の調査結果に
よると残留派は44%、離脱派40%、
未定者は12%で、過去の傾向から未だ
態度を決めていない人は現状維持を支持
する傾向が強いと言う事です。
又年代別では若者は残留、高齢者は離脱
を支持する傾向にあると言う事です。
争点は経済の自主性、EU域内からの移民
そして自治の自主性があげられています。
集約すると、英国人のプライド、移民増加
による失業率、治安にあるように思います。
英国はEUメンバーですが、今でも通貨は
大陸で主力になりつつあるユーロではなく
昔からのポンドを維持、移動者の国境を
無くしているシェンゲン協定には加盟して
無く、大陸からの入国時には入国手続き
が必要になっています。
元々から国民性で相容れない英国、独、
仏が国民性、政治、経済、移民が絡んで
来ると先行きが予想できなくなってきます。
プライドで離脱してもグローバルな経済と
金融で将来的には大きな損失につながり
そうですね。
英国ではつい最近もスコットランド独立で
国民投票が実施され否決されましたが、
今回はどうなるのか注目しておきたいです。
【ロンドン矢野純一】英国で欧州連合(EU)からの離脱の是非を問う国民投票(6月23日)まで、あと1カ月に迫った。世論調査の結果は離脱・残留支持者が拮抗(きっこう)しており、政治家も識者も「誰も結果を予測できない状態」と口をそろえる。離脱・残留派双方の運動も過熱しており、非難合戦を展開する一幕も起きている。◇非難合戦も
「ナポレオンもヒトラーも、(超大国を)目指したが悲劇に終わった。EUも別の方法でこれを試みている」。離脱運動を主導する前ロンドン市長のボリス・ジョンソン下院議員が15日付の日曜紙サンデー・テレグラフのインタビューでEUのあり方を批判した。
これに対し、同じ保守党で盟友だったとされるジョンソン氏の批判を抑制してきたキャメロン首相は「ヒトラーは欧州大陸から民主主義を消滅させようとしていたが、EUは民主主義の価値観を共有した国の連合だ」として真っ向から否定。保守党の残留派からもジョンソン氏の発言に対し、「バカげた発言だ」との声が相次いだ。
双方の論戦は公開討論の場でも白熱。ロンドン市内で今月中旬に行われた討論会では、残留派のパネリストが「EU離脱で雇用が300万人失われる」と発言したのに対し、離脱派のパネリストが「EUと関連する企業の雇用が300万人いるだけで、全員が職を失う恐れがあるわけではない」と気色ばみ、双方が表情をこわばらせる一幕もあった。
争点は、経済や移民問題のほか、EUによって英国の主権が奪われているかどうかに絞られている。世論調査会社「ComRes」が今月中旬に行った有権者に争点を三つ尋ねる調査でも、経済が55%、EU域内からの移民が51%、EUと英国の自治の問題は47%となっている。
世論調査会社「YouGov」が今月16、17の両日行った最新の結果では、残留派は44%、離脱派40%と残留派がわずかにリード。一方、「分からない」と答えた割合は12%だった。地元紙の政治記者は「過去の選挙では、態度を決めかねている人たちは、現状維持を好む傾向にあった」と指摘するが、「今回はどういう結果になるか予想もつかない」と話す。